早稲田大学でロジカル・コミュニケーションの授業をさせていただきました。
毎年5月・6月の季節になるとやってくるのが、早稲田の大学院で毎年受け持っているコミュニケーションの授業です。
優秀で若い人たちを教えるのは何とも楽しいです。
反応もいいし、面白いし、素直だし、本当楽しいことだらけなのです。
学生さんは基本的に理工系の大学院生です。
もちろん優秀です。
この授業は元々、コミュニケーションマイスター協会代表理事の安田正が非常勤講師として
ロジカル・コミュニケーション(わかりやすい話し方)を教えることから始まりました。
きっかけは、就職面接対策です。
そう、彼ら主に理系の男子は、優秀ですがコミュニケーションが苦手な人が多く、
就職面接がなかなか難しい・・・そんな悩みがありました。
そこで白羽の矢が立ったのがロジカル・コミュニケーションを教える、安田正だったのです。
もちろん、安田正にとっても大学で教えるのは初めての経験でした。
しかし、教えてみると、その授業は何と楽しいことか!
学生の皆さんも「こんな授業始めて!」と大盛り上がりでした。
確かに、大学の授業でコミュニケーションというのはなかなかありませんね。
まして、それが10年もの前の話です。
その後、もちろん、就職面接での合格率もアップしました。
その時の学生さんたちは、それはそれは立派な会社に就職して第一線で活躍されています。
そして、今ではなんと!ロジカル・コミュニケーション2級講座が必須科目にもなっているのです!
いやー、理工の大学院でコミュニケーションが必須科目になるって、隔世の感がありますね・・・(ジーン)
さて、そこで大学ではどんな授業をしているのか。
ちょっとご紹介しましょう。
5、6年前から、私(上原千友)の授業はロジカルコミュニケーション講座の中でも、
対人対応コーチングという授業を教えさせてもらってます。
それは、 ロジカルなコミュニケーションプラス、より良い人間関係の築き方の部分になります。
では、クラスの様子を書いてきましょう。
これは交流分析をもとにしており、自分のタイプを知り、また相手はどんなタイプか分析してそのタイプに合わせた付き合い方をロールプレイを通して学んでいきます。
人間誰しも自分の事は興味がありますし、結局悩みのほとんどが人間関係だったりするわけですから、これを学ぶとかなり役に立ちます。
まずは Search me というテスト受けていただいて自分のタイプを知ります。
5つのタイプの解説をしていくのですが、
まずそこで「ああ、確かに、自分はそういう傾向があるなあとか」
「こういうところが苦手だなぁとか」
「へー自分にそんなことがあるんだ」とかワイワイ盛り上がります。
これはちょうど、 Facebook などでも簡単にやれる「○○診断」といった簡単なテストと似てます。
しかし、これは実は、過去3000人のサンプルを分析して作ったものでかなり確実な根拠があります。
だからすごく当たるのです。
以前この研修を企業でした時に 、受講生の方がレポートを見て
「今朝カミさんに『あなたって本当に○○な人ね』って、言われたことが書いてある」笑
と言っていて、びっくりしました。
そのくらい本当に当たってるのです!
さて、早稲田の学生さんを毎年見ていると、意外と「自分のこと」をあまり深く分析したり考えたりしたことはないようです。
「こんなふうに自分のことを客観的に見たのは初めてだ」という学生さんがよくいます。
そうなんです。
人って、自分のことをあまり客観的に見たりしないものなんですよね。
ましてや、学生さんはまだ人生経験も少なく、仕方ないかもしれません。
自分に向き合うというのは、結構しんどいものですがこの授業では割と楽しく向き合うことができます。
そして、いよいよこの授業の山場である
苦手な人とどう付き合うか、というパートに入っていきます。
結局、社会人になるまでは気の合う人とだけ付き合っていればなんとかなりますが、社会に出るとそうはいきません。
特に苦手な人と出会った時にはとてもストレスがかかります。
しかし、そんな苦手な人とも適当に付き合っていくのが社会人です。
人間関係も仕事のうちなのです。
学生の頃にこそ、そんな真実に気づいてもらいたいと思ってます。
授業の流れとしては、
1 現状の対人コミュニケーションの把握
「あなたがこれまで苦手だなぁと思っていた人はどんなタイプですか」ということを書いてシェアしてもらいます。
まあ、たいてい一人二人はいますね。
「この人苦手だなっていう人」
↓
2 5つのタイプから苦手な相手はどれか分析する
そして、このあとその苦手な相手を分析しながら、先の5つのタイプのうちどれかを理解します。
↓
3 各タイプにふさわしい付き合い方を学ぶ
ここで、それぞれのタイプの良い面が出てくるようなアプローチの仕方がわかるのです。
このプロセスを通して「苦手なタイプは避ける」のではな「それぞれのタイプの良さを生かす」という視点が持てるようになります。
↓
4 ふさわしい付き合い方を演習する
各タイプへのアプローチ方法を間違えて、失敗したシチュエーションを見せて、改善点とあるべきアプローチ方法をロールプレイで再現してもらいます。
この辺りから、ライブ感があり演じたりするのでわいわいと盛り上がっていきます。
ロールプレイの中身よりもウケを狙っているグループ。毎年います。笑
まあ、そういうのも、「面白いからいいかー」と笑いながらやり過ごすのが私です。
まぁ、確かに大学の授業でロールプレイをしたり、笑いながらやるなんてないかもしれませんね。
しかも、理工の授業ですから・・・
いつも、コミュニケーションが苦手な男子学生がだんだん表情が和らぎ、アクティブな雰囲気になっていくので、その変化は見ていて面白いなと思います。
さすがに、若いので反応がいいです。
↓
5 まとめ&振り返る
最後は真面目にまとめます。
そこまで、各タイプにふさわしいアプローチの方法を学んだので、実際、自分が苦手なタイプの人には、今後どう付き合っていったらいいか、具体的に書いてもらいます。
そして、私がいつもまとめでは
「この方法は相手を騙して動かしてやろうとかいうものではありません。
良い人間関係を築くには、いかに相手が快適だと感じるかが重要になってくるのです。
この方法を上手く利用して是非良い人間関係を築いてください。」
と言って締めくくります。
コミュニケーションは本当に大切です。
しかし、なぜか学校では習いません。
一番大事なのに、です。
ですから、コミュニケーション力を身につけることで、人生変わると言っても過言ではない。
ですから、私は
「これで、社会に出た時コミュニケーションを円滑に取れるようになってくれればいいな、
そして、そのコミュニケーション力を活かして是非大活躍してもらいたい」と心からいつも願っています。
こんなふうに、毎年とってもやりがいを感じながら教えさせてもらっています。
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