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専門家が解説!論理的に話せる人の特徴と話し方のコツ 

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一般社団法人コミュニケーションマイスター協会理事/ 元早稲田大学非常勤講師/ CU代表  これまで大手企業や大学などで、ロジカル・コミュニケーション、対人対応、ビジネス英語、ライティング研修などを約5000人に指導してきた。
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「何を言っているのかわからない」

「話が長くなってしまう」

「どうしたら、わかりやすく話せるのだろう」

と悩む人は多いようです。

特に、仕事の上のコミュニケーションでは致命的になってしまうかもしれません。

私もこれまで4,000人以上の方々にコミュニケーション研修を行ってきましたが、

「わかりやすい、論理的な話」ができる人は感覚的に1%もいないという感じがします。

かといって、難しいというわけではありません。

コツさえつかみ、そしてトレーニングし、意識して話せば誰でもできます。

そして、「論理的な話」ができるようになると

・論理的思考もできるようになる

コミュニケーションがスムーズになる

・人から信頼を得られる

・コミュニケーションのストレスが減る

などたくさんのメリットがあります。

そこで、「論理的に話す人の特徴とその話し方」について

具体的な方法を解説していきたいと思います。

最後まで読んでいただくと、

「ああ、これで論理的な話ができるようになるかも」

「論理的な人になって、話に自信が持てるかも」

と感じられるようになると思います。

論理的に話す人の特徴

論理的な話し方とは、「筋道を立てて、それぞれの部分がつながりがある、わかりやすい話し方」といえます。

これは特に仕事上は必須の話し方です。

業務上、そのようなわかりやすい論理的な話し方でないと、
コミュニケーションミスが起きて
何度も伝え直さなければならなかったり、
時間がかかり効率が悪くなることが起きてしまうからです。


では、そんな論理的な話し方は具体的には、どのようなポイントがあるでしょうか。

いくつか挙げてみましょう。

まず要点を伝えている

端的に話の要点を伝えることで、
他の話題に話が飛んでしまったり、
話が長くなって、何を話しているのかわからなくなる
などということを避けることができます。


ポイントとしては、話の要点を話の最初に伝えることが論理的な話になります。

話の順序が明確である 

背景 → 原因 → 結論の流れといったように、聞き手がわかりやすい順番で伝えることが大切です。

そして、この順番こそがまさに「論理性」になります。

これが原因→ 背景 → 結論 のようになっていると、わかりづらくなるかもしれません。
なぜなら、つながりが悪いからです。

そして、必ずしも結論から先であるのがわかりやすとも限りません。

〇〇なので(原因)こうなりました。なのでこうです。(結論)の場合もあります。
ですから、全体の話の順番は「何が理解しやすいか」を考えて決める必要があります。

簡潔に伝えている:無駄な情報を省く

論理的な話をするには、とにかく簡潔に話をするべきでしょう。

論理的な話ができない人は、必ずといって間違いないほど話が長いです。
その理由は後で述べます。

そして、簡潔に話をするためには「ひと言にまとめると何か」をいつも考えておく必要があります。

相手の立場を考えている:聞き手が理解しやすい表現を選ぶ

論理的な話し方が「わかりやすい話し方」であるとすると、それは聞き手が理解しやすい話にする必要があります。

つまり、相手の理解度を意識して、理解しやすい話の順番にし、表現を選ぶということです。
「わかりやすい話し方」をしている人はそうしています。

例えば、専門的な話を専門家同士の話であれば、かなり詳細まで話をしても通じます。
しかし、一般の人相手にそれをするとわかりづらくなります。
そのような場合には、なるべくポイントだけを、専門用語も少なめに話をする工夫が必要です。

以上のように相手の立場を考えて話すことが、論理的な話し方の具体的なポイントとなります。

論理的に話せない原因とは?

では、論理的な話し方のポイントに続いて「なぜ、論理的な話し方」でなくなるのかを分析してみます。

これをする理由は、論理的な話しができない人は「自分が論理的な話ができていない」という自覚も持ちにくいからです。

「論理的な話し方ではなくなる原因」を見ながら、自分の話は論理的か論理的でないかをチェックしてみましょう。

感情が先に立つ

論理的な話ができない原因の1つは、感情的になりすぎるからです。


特に、ネガティブな感情がある場合には顕著です。


怒りの感情が先に立つ場合、話の筋道を立ててとか、順番に気をつけてなどとは意識できません。

思わず、感情的に声を荒げて罵倒したり、事実よりも自分の主観で、怒りの感情をぶつけてみたりしてしまいます。

このように感情が先に立ち、コントロールできない場合には論理的、わかりやすい話にはなりません。

感情的な度合いをチェックしよう!

・自分はわりと感情的な捉え方をしやすい。好き嫌い、良い悪いなど
・感情的になり自分でも何をいっているのかわからなくなることがある
・感情的な人を見て、自分もそうだと振り返ることがある
・感情的なコミュニケーションで人間関係が悪くなったことがある

情報が整理できていない


論理的思考や話し方には、「情報整理」が欠かせません。
それは伝えたいことのポイントを押さえて、話をすることです。
それがないと、話が長くなったり、話が飛ぶ原因となります。


そもそも、なぜそもそも「情報整理」ができていないかというと、思いつきでしゃべり始めるから、ということがあります。


思いきで、思いつくままに話をしていくと当然話が長くなり、話が飛びます。
収拾がつかなくなります。


ですから、論理的な話をするには、まず「情報整理」をしてから話をする必要があるのです。

語彙力が不足している

論理的に話すためには、語彙力が欠かせません。


なぜなら、言葉は思考を形づくる道具だからです。


私たちはイメージではなく、必ず言葉を使って考えを組み立てます。


語彙が豊富であればあるほど、物事を的確に捉え、筋道を立てて表現することができます。


その結果、「こう考えるべきだ」「この問題はこう解決しよう」といった明確な結論を導き出せるのです。
論理的な伝え方の鍵は、単なる話し方のテクニックではなく、


頭の中にある言葉の引き出しを増やすことにあるのです。


逆にこの引き出しが少ない場合。


例えば、何でも「ヤバイ」の一単語だけで会話が済んでしまうと、そもそも考える=思考する、という行為が難しくなります。

論理的な思考ができないのですから、論理的な話し方は当然できません。

相手を意識できていない

これは前述した「相手の立場を考える」ということの逆です。
相手を意識せずに話すということは「自分の言いたいことだけ伝えること」です。

一方的に伝えたいことだけ話をすると、独りよがりで客観性がなく、論理的な話から遠ざかることが多くなります。

ですから、論理的な話をするには「自分の言いたいことだけ言っていないか」を意識する必要があります。

論理的な話をするテクニック

では、論理的に話せない原因を探ってきたのでその解決方法をご紹介していきます。

1 感情に流されずに論理的に話す方法:

まず深呼吸し、落ち着いて話す
怒りなどの激しい感情に支配されていると、なかなか論理的な話をするような余裕がありません。それは仕方のないことです

しかし、それは論理的な話ができないだけでなく、人間関係をも悪くしてしまいます。
ですからなるべくネガティブな感情に囚われず、落ち着いて、冷静に話す方が損することが減るかと思います。

そのためにはまず深呼吸をして、心を落ち着けます。

これはいつも自然にやっているかもしれませんが、意図してやるとまた効果が上がります。
もし、条件が合えば怒りの感情が起こったらその場を離れ、静かなところで目を瞑って深呼吸することがおすすめです。
これだけで、呼吸が落ち着き、そして血流も落ち着き、頭に血が昇っていた感じがちょっと普通に戻るようになってきます。

「今、何を伝えたいのか?」を意識する

怒りが収まらないのは、怒りの感情に意識がいってしまうからです。そして、その時に口から出てくる言葉も怒りの表現になってしまいます。

ですから、怒りの方に意識がいかないように「今伝えるべきこと」へ注力するようにします。
そのために、自分の感情に対し客観的に捉える練習を普段からしておくことをお勧めします。

普段から
「ああ、私は今嫌だなと感じているな」
とか
「私はこれが好きだと感じる」
とか
自分の今の感情を言語化してみるようにします。

これを習慣化していくと、いざ怒りの感情に駆られたときに
「今伝えるべきは何?」ということに集中できます。

情報を整理し、分かりやすく伝えるコツ

一文を短くする


長い文章は読みづらく、内容がぼやけます。

シンプルな表現を意識し、1文を短く区切りましょう。

例えば・・・・


✗ :「このプロジェクトは、さまざまな課題がありながらもチーム全員の努力によって順調に進んでおり、今後の成果が期待できる状況です。」


〇 :「このプロジェクトは順調です。課題はありますが、チームの努力で前進しています。今後の成果に期待できます。」


ここでのポイントは 「一文に1つの情報を入れる」 こと。短く区切ることで、伝えたい内容が明確になります。

ポイントを絞る


情報が多すぎると、何が重要なのかわかりません。

「AだからB、だからC」の流れで整理すると、論理的に伝わります。


例:「リモートワークの導入が必要な理由」


1 業務効率が上がる(無駄な移動がなくなる)

2 人材確保につながる(働き方の柔軟性が増す)

3 コスト削減になる(オフィス費用が減る)


このように3つにまとめると、要点が整理され、相手に伝わりやすくなります。

例を使って具体化する

抽象的な説明だけでは、相手の理解が深まりません。
「例えば~」を使い、具体例を加えることで、イメージしやすくなります。

例:

✗ :「顧客満足度を高めるには、サービス品質の向上が重要です。」


〇 :「顧客満足度を高めるには、サービス品質の向上が重要です。例えば、問い合わせ対応を24時間化すると、顧客の不満が減ります。」


具体例を入れることで、相手が「なるほど」と納得しやすくなります。

情報整理とわかりやすい話し方との関係を紹介しているブログ記事はこちら
ビジネスに必須:ロジカル・コミュニケーションとは
 

語彙力を高めて的確に伝える

語彙力は、単に知っている言葉の数ではなく、「適切な場面で正しく使える能力」です。
日々の習慣や意識を変えることで、着実に磨いていくことができます。
以下の方法などを実践することで、言葉の引き出しを増やし、表現力を向上させましょう。

1  本や新聞を読む
多様な表現に触れ、語彙の引き出しを増やす
小説、エッセイ、新聞、ビジネス書など、異なるジャンルの文章を読むことで、多様な言葉の使い方を学べる。
新聞の社説やコラムでは、論理的で洗練された表現が多く、ビジネスシーンでも活かせる語彙を得やすい。
「この表現は使える」と思った言葉をメモし、後で自分の言葉に置き換えてみる。

2  知った言葉を実際に使う

使わないと身につかないため、意識的に会話で使うことです。
知識として蓄えるだけでなく、アウトプットすることがとても重要です。


「今日はこの言葉を使ってみよう」と目標を決め、会話やメールで活用するなど実際に使ってみましょう。


ビジネスの場での例:
「すごいですね」→「圧巻ですね」「秀逸ですね」
「考えます」→「検討いたします」「熟考してまいります」
「お世話になりました」→「ご助力に心より感謝いたします」

3  語彙ノートを作る
使いたい表現をメモし、定期的に見返すことで言葉を覚えます。
日々の会話や読書の中で「この表現、いいな」と思った言葉を記録すると、記憶に残りやすくなります。
そして、実際に自分の言葉として使えるように、ノートやスマホのメモアプリにまとめてみましょう。

相手を意識した伝え方を身につける

ますは「相手が知りたいことは何か?」を考えるようにします。


伝えたいことがあっても、相手が求めていなければ意味がありません。

相手が知りたい情報を意識し、「結論から伝える」「不要な話を省く」 ことを心がけましょう。

そして、相手の反応を見ながら調整すると伝わる確率が高まります。


相手が困った表情をしていたら →「説明が足りていないかも?」と考え、補足する。

うなずきが多いなら →「伝わっているな」と判断し、次の話題へ進む。

「つまりどういうこと?」と聞かれたら →「要点が伝わっていない」と考え、簡潔に言い直す。

など意識すべきことは、相手の言葉より、相手の表情、態度など言葉にならない部分に詰まっています。

それを見逃さないようにしましょう。

論理的に話せる人の特徴と話し方のコツ  まとめ

論理的に話す人の特徴

まず要点を伝える

話の順序が明確

簡潔に伝える

相手の立場を考える

2 論理的に話せない原因とは?

感情が先に立つ

情報が整理できていない

語彙力が不足している

相手を意識できていない

3 論理的な話をするテクニック

感情に流されずに論理的に話す方法

情報を整理し、分かりやすく伝えるコツ

一文を短くする

ポイントを絞る

例を使って具体化する

語彙力を高めて的確に伝える

相手を意識した伝え方を身につける

以上、論理的に話せる人の特徴とその話し方です。

論理的に話せるということは論理的思考ができている、ということです。

それは仕事にとって不可欠で、また人間関係においても「感情的すぎる」のはしばしば衝突を生み出します。

そのような意味でも論理的なコミュニケーションは役立ちますので、ぜひ参考になさってください。

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一般社団法人コミュニケーションマイスター協会理事/ 元早稲田大学非常勤講師/ CU代表  これまで大手企業や大学などで、ロジカル・コミュニケーション、対人対応、ビジネス英語、ライティング研修などを約5000人に指導してきた。
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